夜とぼくと・・・vol.1/1

 夜とぼくは対峙し、

一切の妥協を許さない。

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 夜は常にあからさまに挑発行為を繰り返す、

油断ならない相手だ!

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 そして、ぼくに何者かを送り込んで来た。

睡魔を、――夜が飼い馴らす――新種の魔物を------!

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 ぼくを遮断し、ぼくを呑み込み、

ある種のトランス状態にも似た領域へと、

引き摺りこむ。

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 夜が明けた時、ぼくは、

すっかり体力を消耗していた。

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風の囁きの中で・・・見ることの厚み

 風のささやきの中で、

その輪郭の、その感触の、複雑な感情が、

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------再現され、

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――そうした再現の結果、

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ぼくは見ることの厚みを肉体に感じつつ、

その重要性を信じることになるのだが――、

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そのような心地好い誘惑に対し、

一羽の鳥のように羽撃き風に舞うような意識を持つことで、

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輪郭の中に風を感じる。

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兵士は戦場へと赴いた。そして・・・

 ある国の、ある兵士が、

戦場に赴く際に、ぼくの耳許で、

ぼくに囁いた。

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 決して死なない、

絶対に負傷しない確信が、

俺には――神聖なるものへの信仰が常に――

あるから------炯々たる眼差しで、

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------類いない確信と勇敢さによって、その兵士は、戦場へと赴いた。

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 そして、

それでも------戦場において死ななければならないとすれば、

それは、

あらゆる兵士よりも確実に、

神聖なるもの、つまり神になるため、だからだ!

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 あの兵士は、勇敢なるものとして、

神聖なる戦没碑に祀られたに違いない。

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ドローイングにおける反射作用は・・・

 ドローイングにおける反射作用は、

ある種の想像力を著しく強化する。

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 幾度とない試みにも――そのうち、

少なくとも3回はぼくに懐疑的状態にあると、

思わせたにも拘わらず――、

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その作用は、

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ぼくに軽く触れることしかしなかったという印象を、

ぼくに与えている。

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 それらは、

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次のような作用を及ばす。

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 そこには、

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あまりにも無秩序な、

描くことにうんざりするほどの、

すぐに厭になる線によるドローイングを、------

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 それでも、

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あるいはそのすぐ後に、

同一の線を繰り返す傾向を見せる、

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無数の歪んだ線と、

激昂する線の反射的作用は、

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捻じ曲がり、

細長い紐状の、

顰めっ面をしたくなるような線のドローイングを形成する。

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 しかし、それらに対し、

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承諾も、同意も------------------------------------ない!

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ぼんやりとした奇妙な世界!

 ぼくの中の、

黒い天使には、思考する黒い影が、

新しい行動の諸要素を次々に展開し、奇妙な旋律を奏でる。

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 思考する黒い影の奏でる旋律は奇妙なものだが、

黒い天使の旋律も奇妙だ、――ぼくを驚嘆させる!

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 黒い天使もぼんやりとした奇妙な存在だが、

思考する黒い影もまたぼんやりとした奇妙な存在なのだ。

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 その奇妙な存在は、

今でも薄く残っている、完全に消えずに、

凝縮された夜、あるいは心理的な、絶対的な夜に、------

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 ぼんやりとした奇妙な世界が仄かに輝いている。

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